2020年6月5日
緊急事態宣言を受けて自粛生活に入り、その間病院もある意味引きこもり状態にありました。今回の事態で明らかになったのは、日々の医療では大量の医療材料が消費されており、それらがなくなれば医療自体がストップしてしまうということでした。マスク、ガウン、キャップなどこれまで当たり前のように消費してきたものがなくなると手術そのものが出来なくなる・・・ 平穏な日常の中で緊急事態に備えておくことの難しさを痛感させられました。そして、安全というものはコストをかけずに得ることはできないということも改めて思い知らされました。香川県では幸運にも重症者、死亡者が発生せず、国内で最も被害の少なかった地域のひとつですが、クラスター発生時には軽症者の受け入れ施設の設置、PCR検査センターの設置など、県や市と協力して大学としてもいくらかの貢献ができたと思います。今後は第2波に備えて、感染者が増加しても医療体制を維持できるように努めていかなければなりません。耳鼻咽喉科は日常の診療行為自体が感染リスクの高い診療科です。今回の事態を受けて、外来の診察室2部屋をエアロゾル発生にも対応できる感染対応仕様に改装し、感染のリスクを可能な限り軽減しつつ処置、検査ができる体制を整えました。感染拡大時にも診療が滞らないように最大限の努力を払ってまいります。